初演の振返り(想像力の幅を見積もる)

振付と演出を決めていくにあたって考えていた、観客の想像力の見積もりについて書いてみます。

原作絵本/アニメ「きりのなかのはりねずみ」を見たことある方なら誰しも、初見は「なんじゃその展開は??」と置いてけぼりにされるんじゃないでしょうか(笑)

でも、読解が深まると、決して突拍子無いわけじゃなく、ちゃんと繋がってると気づいていきました。「ユーリーさん(著者)、よくここまで削ぎ落したな~!でも、じゅうぶん書かれてたんだな~!」というのが今の私の感想です。

書きすぎたら、読者の想像の幅を狭めてしまうし、あまりに書かれなさすぎたら、読者をポカーンとさせてしまう。

読者によって想像力の幅が違うから、狙う読者層によってそのバランスを考えていく必要がありますよね。

ってことを絵本/アニメを見ながら、振付と演出のバランスを探っていました。

私は、削ぎ落すの大好き人間なので・・・そう・・・自分が削ぎ落すの大好き人間ってわかってるから、ミニマライズまっしぐらにならないように気を付けて舞台をつくろうとしていました。

ただでさえ、初見ではポカーンとしちゃう原作を、さらに抽象的なダンス表現の舞台にするわけですから、ポカーン必至なわけです(笑)

べつに、ストーリーをわかってもらうことが目的ではありません。ストーリーを伝えることが目的だったら、ダンスなんていう抽象的な表現方法をとらずに、もっと具体的な表現方法をとるべきじゃないかな・・・絵本読解教室を開くなり、ブログに絵本解説を書くなり。

伝えたいという気持ちは特に持ってなくて、ただ、おもしろかったら良い!と思っています。そのおもしろいを最大にするには、ある程度、何が起きてる場面かってくらいは観客と共有されていることが必要だと思っています。

「なんかちょっとわかるけど、いやわかんなかったけど、わかんないけど、なんかおもしろかったの!」っていう感想が狙いどころです(笑)

朗読家さんと一緒にやることにしたのは、このバランスを考えたところ、ダンスだけでやるのはやめようと思ったから。おもしろいを最大にできるバランスを実現するために、言語の力を借りることで、非言語をのびのびとつくっていきたかったから。

朗読とダンスの掛け合いについてはまた別の記事で。

観客の想像力の見積もり、わかる/わからないのバランスは今後もずっと課題です。さあ、Ver.2はどうなるかな。

なんと、初演に来てくださった方で、2回目も見に行く!とご予約くださる方が複数いらして、ありがたいです。1回で見切れないってのは、うれしいですね。